採用情報私たちと共に新しい未来を創りませんか?

社員インタビュー

『建築マニア』の私の武器は、使う人への想像力と繊細な段取りです。

芹沢 雄太郎

YUTARO SERIZAWA
建築部 工事副主任 2009年9月入社

お仕事の内容を教えてください。

私は建築部の現場管理を担当しています。臼幸産業では木造建築を住宅部、RC構造・鉄骨構造の建物を建築部という住み分けがあり、建築部が手がける案件は学校やマンションのような大規模なものから、サイズ的には住宅と変わらない小さなものまでさまざまです。いま私が担当しているのは保育園で、職人さんも一日に5名くらい。大きな現場では、監督だけで10名、出入りする職人さんは3桁を超えるものもあります。
建築部門の発注者は法人や自治体などが主なので、実際に建物を使う方と私たちが接することは少ないです。住宅の場合はお金を出す方=住む方なので思い入れが強く、そこがやりがいと難しさの源泉でしょう。大きな建築の場合「誰のために建てるのか」が見えづらくなります。例えば保育園の建設に、実際にそこで時間を過ごす保育士さんや園児が関わることはほとんどありません。ですが顔は見えないなかでも最大限イメージすることが重要です。「園児が走り回ったときに、ここでつまづくかもしれない」と想像する。そうすると、この段差は無くしておいたほうがいいのではとか、コンクリートそのままではなくクッション性のあるフローリングで仕上げてはどうかといった提案ができます。「図面そのまま」ではない部分が現場監督にはとても重要で、お客さまのハートにつながる部分だと思います。現在、後で問題が起きたケースの情報は会社として共有していますが、プラスの提案についても積み重ねたいですね。ノウハウを蓄積し、標準化してゆくことで会社全体のレベルが上げてゆけるのではないかと提案しています。ひとことで言うと、私は建築オタクなんです。寝ている間もふくめ24時間建築や仕事のことを考えていたい。休みの日は家族と過ごすか、好きな建築や街を見に行きます。オンとオフの切り替えがないのは良くないのかもしれませんね。

現場監督の仕事で大切なことは何でしょう。

建築現場の段取りでは、ある工程に10の要素が必要だとすると、何かひとつ欠けてもその作業ができません。コンクリートを打つ日に各種段取をし、機材を揃え、職人さんも大勢集めて完璧に準備していたのに、生コン屋さんの休日を勘違いしていたとします。すると100人の職人さんは帰るしかないし、100人分の日当で経費は膨らむし、以降の工程はズレこみます。些細なミスでコストは跳ね上がってしまう。このシビアさは、楽しさでも厳しさでもあります。もし同じ設計と立地を与えられたとしても、現場監督のキャラクターや進め方で建つものは大きく変わるんです。最終的に当たり前のように建って見えることの方が不思議に感じるほどです。

建築という営みの面白さを職人さんや近隣の方と共有するには。

これまで一番印象深い現場はありますか?

これまで経験した現場はどれも印象深いものですが、一番想いが深いのは、いつも「今」の現場です。チャップリンの言葉ではないですが、自分の最高傑作は次回作だと思っています。施主・設計・施工者が三位一体となってよい建築を作ろうと頑張り、実際に完成したときにいちばんやりがいを感じます。
現場監督は現場で最初から最後までを見ていますが、職人さんは工程ごとに専門の業者さんが担当工事だけをしに来ます。土を 掘る人、コンクリートを打つ人、屋根を付ける人、ペンキを塗る人。みんなバラバラなので前後のプロセスや完成の形は伝わっていません。どんな建物も彼らがいないと建てられない、大切な人たちです。そういう方に、自分が来る前にどういう人たちが苦労して今の段階になったのか、自分の後にどういう過程を経て建物が仕上がるのかを伝えたい。そのために、私は施工中の写真を現場に貼っています。工事が進むにつれ写真が増え、建っていく様子をみんなが見られます。最終的には完成写真をメールで送り「ありがとうございました。こんな建物が完成しました」と伝えます。職人さんには自分の立場を低く見積もる人も多いのですが、完成した建物を家族やお子さんに見せたり、自分がすごいもの作ったんだなと感じたりできればいいなと。写真を朝撮るために30分、1時間早く現場に入らなくてはならないんですが、そういうことをするために自分は仕事をしています。

プロセスそのものを共有したいということでしょうか。

そうですね。それも共有するのは関係者だけではありません。
建物を建てる場合にまず関わるのは、発注者・設計者・施工者がいます。この三者が同じ方向を向いて良いものを目ざすのが私の出会いたい理想の現場で、それが良い建築になるための条件なのですが、その三者以外にも建築の面白さを伝えていきたい。
現場が進んでいく写真は建設現場の外にも掲示して、近隣の方も見られるようにしています。また、現場見学会もやってみたい。安全上難しい面もありますが、現場の仮囲いも中が見えないような高いものではなく、できるだけ透明度のある外から見えるものを使って一般の方に見ていただきたいんです。可視化するといいかげんな仕事や乱雑な現場が許されなくなりますが、そういう活動が地元の建築文化を育てていくのではという期待があります。

「感動を与えるものづくり」で地域の建築文化をレベルアップしてゆく。

芹沢さんにとっての建築の魅力とは何ですか?

「私が死んでも残っていること」と「動かないこと」です。 色々なものが移り変わっていきますが、建築や自分の帰る場所はあまり変わらないでほしい。いま社会の流れのほうが強烈なので、建物の物理的な寿命の前に社会的な理由で建築が亡くなってしまう。建物自体も移ろいやすくなっている。そんな中で、モノとして記憶としてより永く残っていく建物はいいなと思うんです。
私が好きなのは、「重力に正しく立っている建物」です。もう少しわかりやすく言うとバランスの良い建物。デザインが突出しすぎても良くないし、逆に機能性ばかり重視してデザインがおろそかなのもつまらないし、お金がかかりすぎてもいけないと思います。
好きな建築作品は古今東西たくさんありますが、そういうバランスがとれた作品を私は美しいと感じます。建築を学んだ学生時代、東南アジアの未開発な村に寝袋持参で滞在し、村にある全ての家をメジャーで測量し図面を起こす調査をしていました。建物そのものだけではなく、家族構成やどの部屋で誰が寝泊まりするのか、誰が材料を調達し誰がどのような建て方で建てるのか、という建物にまつわる様々なことの聞き取りも行いました。
そこから、固有の気候風土や人々に適した建築という文化が構成されていくわけです。建築の「動かない」ことが魅力というのはそういう意味で、今の会社が根ざすこの地域全体の建築文化のレベルアップに施工者として寄与していきたいという想いがあります。

いま建築を取りまく状況は、どのように見えていますか?

職人さんが本当に少ないことが課題です。
いま親方の多くは私の親よりもっと上の世代が多いのですが、この先自分と同世代の職人さんが熟練し親方になっていくことをイメージしにくいです。つまり現在の親方たちが引退したあと、私が50代になったころに、同じクオリティの建物が作れるのかなと思います。
文化としてこの建築業界を底上げするために、現場を広く見せて面白さを伝えていくことが、私の社会的な使命だと考えています。

また、魅力的な建物が増えていくことも大切ではないでしょうか。臼幸建築部のISO上の目標には「感動」という言葉が使われていた時期があります。私がとても信頼している部長が入れた言葉なのですが、ISOの規格としては本来「感動」は指標にならないものなんです。けれども「お客さまに感動を与えるものづくりをする」ことを根幹におき目標にする、その心意気が私は好きです。

志望者へのメッセージ

ぜひ一度会社に足を運び、実際の現場も訪問してください。自分の足や目で体験したことが財産になります。
社風も風通しがよく、意見が言いやすい雰囲気です。若手主体で実力主義なので、のびのびと自分らしく人間的な良さ、個性をうまく活かしてもらいたいと思います。

1日のタイムスケジュール

現場と事務所の点検・掃除
現場のゲートを開けるために、現場にはいちばんに到着します。
建築部門は臨機応変に、直行直帰のことも。
安全のための書類を職人さんに書いてもらいます。
安全朝礼
多くの職人さんと、今日どこでどんな工事をしているか共有します。安全な現場の基本です。
日中は現場管理と図面のチェック、工程表作成など。
休憩
昼の弁当手配も職人さんのテンションを左右する大事な環境管理です。
日替わり弁当を安く用意すれば、食事を買いに行く時間も休憩にあててもらえます。
暑い時期には熱中症対策にも気を使います。
職人さんが帰ったら仕事は終了です。

その他の社員インタビュー

採用情報トップに戻る